国家基本問題研究所 御中

国家基本問題研究所

櫻井よしこ理事長
田久保忠衛副理事長

意見広告、拝読致しました。

憂国の情の厚きこと、文章から読み取れ、その点については何ら異議を唱える所存ではありません。

しかしながら、土台が歪んでいては、建物は直立が不可能な様に、基本的知識に致命的欠陥或いは誤りがある場合、熱情も無駄になること、歴然とした事実であります。


残念ながら、貴研究所が公表された意見広告には、高校世界史及び日本史程度の素地があれば免れ得た誤謬が、多々見受けられます。

例えば、チベット問題に執心されておられますが、今年3月のチベット騒動の際、漢民族の店舗とともに、多くの回族の店舗も襲撃を受けました。

ひょっとして、チベット問題は「漢民族対チベット民族」と言う単純な構図で捉えているのではないでしょうか。

だとすれば大間違いです。

そもそも、回族の定義をご理解されていますか。2種類ありますよ。


チベット問題に限って言っても、食い詰めた漢民族と、これも食い詰めた回族が、古くから繰り返し当該地域に侵入を図ってきました。

確かに現在、漢民族の圧政下で多くのチベット族と回族が苦吟している点は否定しません。

ですが、それではチベットと回族の間に連帯が生まれているかと言うと、断絶は有り得ても連帯感は皆無です。

ですから、一部の回族は漢民族と語らって、そのお先棒を担ぐようなことをするのです。

以上を踏まえ、チベット問題で中国政府を責めるのは回族をも鞭打つことになりますが、その見方で正しいのかお尋ねしたいのです。


次に、どうも中国は国民国家という前提で話を進められている様ですが、中国は今に至るも宗族という名の部族国家です。

ところで、胡錦濤氏と江沢民氏の間には、深刻な「階級的軋轢」があるのをご存知でしょうか。

そして、胡錦濤氏がどのようにしてその軋轢を克服しようとしているのか、ご理解なさっていますか。


保守の必要条件として、日本のみならず、相手国の歴史についても最低限で良いから正しい知識を持つことが挙げられます。

とすると、貴殿等は保守では有り得ません。

保守の称号を撤回しない限り、馬鹿保守と命名させて頂きますが如何。

(了)
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by dokkyoan | 2008-05-08 21:41