復帰第一声

漸く体調不良から脱け出しつつあります。

その間に中国情勢もミャンマー情勢も激変していますが、色々な意味で世界と世界史は、「表」と「裏」を持っています。

小誌が試みては跳ね返されている「中国共産党(毛沢東、大中華主義、地方分権)の勝利と国民党(蒋介石、小中華主義、中央集権)の敗北」の真相も、当時の中国の国内情勢だけでは解明出来ないことは分かっていても、幾ら補助線を引いても明らかになりません。

要は何か大きな忘れ物をしている筈なのですが、それが分かれば苦労はありません。


時々不思議に思うのですが、制海権と制空権と言う軍事用語は存在しますが、陸上(と河川)でこれらに相当する言葉はありません。

強いて言えば「勢力圏」でしょうか、それから「制水権」。


中国史を紐解けば、統一したかと思えば四分五裂状態になったりしますが、大河が東西に並ぶ様に存在するこの国では、「南北朝」はありえても「東西朝」は例外的です。

しかも最北の大河は黄河ですから、これより北は本来、中国には入らない筈ですが、それを力尽くでやり遂げたのが万里の長城と言えます。


中国の悲劇は、北方騎馬民族との折衝と東西交易路の確保が、有史以来の優先課題であったにもかかわらず、産業革命を経て近代化を達成した列強に、比較的関心の薄い南(大英帝国、フランス)と東(日本、米国)から蚕食され、更には帝政ロシアに北と西から圧力を加えられて四面楚歌に陥った点にあります。

近代化は国民各位に思い負荷を加えます。

教育水準の向上然り、増税然り。

阿片戦争以降の中国が、やることなすこと全て裏目に出たのは、それまでの成功体験から、自らが世界の最高水準に達したと勘違いしたからで、それは「近世的最高水準」でした。

「近代的最高水準」或いは「現代的最高水準」は全く質の異なるもので、近代的最高水準に達した欧州列強も現代的最高水準に達すること叶わず、それが今の欧州経済危機となって表面化しつつあります。

「現代的最高水準」に達し得るのは今のところ米国と日本だけ、この両国、特に日本と向き合って初めて、中国の「近代化」は始まったのであって、それ以前すなわち阿片戦争以降は断じて近代ではなく、「近代に接した時代」に過ぎず、中国そのものは中世で立ち止まっています。

ですから「近代化」した蒋介石の軍隊は日本軍になす術もなく敗れ、その蒋介石率いる国民党を斥けた共産主義中国も、その時代精神は中世の段階で止まっていました。

洋務運動も含め、装備の近代化は熱心でも精神の近代化は成就出来るものではありません。

だから黒海艦隊の退役空母を大事に改装する様なことをやらかします。

(続く)
[PR]
by dokkyoan | 2012-03-16 23:44