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世を毒する言動、空疎な報道・社説・論説等に遠慮仮借なく鉄槌を下します。


by dokkyoan

フランスの対リビア戦役は必ず失敗する

反政府勢力を承認した時点で、カダフィ大佐の逆鱗に触れるのは火を見るよりも明らか、大佐の過去のやり方からみて、現地フランス利権の全面没収は当たり前、次の一手は大佐の最も得意とする「爆弾テロ」と「暗殺」なのも、これまた贅言を要しません。

サルコジ仏大統領は、テロや暗殺と言った非正規戦も含め、リビアとの戦いに勝ち抜く成算があって反政府側を一方的に肩入れしたのでしょうか。


実は今回の対リビア戦、米英も「お付き合い」で参戦していますが、仏軍はかつての真珠湾攻撃時の大日本帝国海軍が犯した過ちを繰り返そうとしています。

今回のリビア戦役において、米国は早々に部隊上陸はしないと名言、英国も追随すると思われます。

空爆だけでもイスラム陣営の怒りを買っているフランスが地上戦も覚悟するのか、興味が持たれるところですが、空爆やミサイル攻撃、艦砲射撃で敵が降参するのであれば苦労はありません。

ましてや既得権益(石油利権)の奪回が目的であるならば、相当数の陸上部隊を派遣する必要があります。

「陸軍の存在しない占領地は占領地ではない」、今の仏軍もこんな初歩の初歩に気付いていないのですから、当時の帝国海軍が分かっていなくとも致し方ありません。


真珠湾攻撃は作戦そのものが却下されるでした。

理由は簡単、島嶼を占領するための上陸軍が同行してなかったからです。

海軍関係者は「あれで精一杯」とか「それだけの陸軍部隊は運べない」と言うかも知れませんが、それは目標地点の設定が間違っているからです。

そもそも海軍の決戦思想は、日本に迫り来る米国の大艦隊を迎え撃つことに軸が置かれていたのですから、その考えを忠実に実行すれば良いのです。


ニューヨークのど真ん中であろうが要衝ハワイであろうが、聞いたこともない島であろうが、米国領を攻撃すれば、それは立派な戦闘行為です。

まず目に付けるべきはウェーク島です。

この島なら上陸部隊と工作部隊(飛行場建設のため)を送ることは造作もありません。

出来ればマーシャル諸島に同様の島を占領し、これら飛行場を使って索敵、すなわち偵察に当たらせます。

この場合、米国海軍はまだ無傷ですから、空母艦載機による襲撃、潜水艦による敵状確認、或いは船舶への攻撃、駆逐艦による日本側潜水艦の破壊工作が考えられますから、敵駆逐艦には索敵能力にも優れた軽巡を、潜水艦には天敵の駆逐艦を、空母による飛行場破壊工作に備えて重巡を残しておきます。


その一方で、フィリピンには電撃攻撃をかけます。

実は、太平洋戦争開戦時、米国はフィリピンに1946年の独立を約束していました。

換言すれば1941年は植民地と宗主国の関係で、見殺しにすればフィリピン人の米国に対する信頼は地に墜ちます。

僅かでも領土が侵され、植民地を奪われては、黙っていても米軍は陸軍兵を多く積んだ大艦隊を派遣するでしょう。

そこで待ち構えていれば日本海軍は勝てると思います、少なくとも「無理」をするのが米国、「余裕」があるのは日本側です。

その大艦隊を殲滅すれば、真珠湾など存在意義がなくなります。

(続く)
by dokkyoan | 2011-03-20 10:01