世を毒する言動、空疎な報道・社説・論説等に遠慮仮借なく鉄槌を下します。


by dokkyoan

要注意人物

別の所でも触れましたが、原田親仁氏(政府委員 日露関係担当大使)の動きには要注意、連休中に安倍総理はロシアを含め訪欧しますが、それ以前に日露間で何らかの動きがあるやも知れません。

この人物は「日本版アスタコフ」ではないかと推測しています。

(アスタコフに就きましては、岩波新書笹本駿二著「第二次世界大戦前夜」をお読み頂くか、検索願います)

冒頭から横道にそれて恐縮ながら、ダンツィヒ回廊の問題で、あれだけポーランドがナチス・ドイツに抵抗したのは、ソ連がこの隣国に安全保障の面で秘かに言質を与えていたからではないでしょうか。

外交巧者のスターリンとモロトフならば、その程度のことは朝飯前だったのではないでしょうか。

ドイツがポーランドに攻め込んだら、ソ連が軍事援助を与えると相手に信じ込ませたのではないか、その証拠にソ連が国境に軍隊を展開しても、ポーランドは全くと言って良いほど警戒していません。

確かにドイツによるポーランド侵攻と時を同じくしてソ連軍もポーランドに入りましたが、それはヒトラーとスターリンで同国を分割するため、ソビエトとすれば来るべき独ソ戦争に備えて緩衝地帯を少しでも設けたかったのではないかと思われます。

ダンツィヒ回廊の件でポーランドが屈すれば、この国は事実上、ドイツの属国になり、ナチス・ドイツはポーランドをも従えて対ソ戦争により東側から始めることが出来ていた筈ですから。


これは折に触れて各方面で申し上げているのですが、現下の国際情勢を動かしているのは、英国王室と、それに敵対する勢力との権力闘争ではないか、この考えに益々傾きつつあります。

冷戦時代は米ソ両大国が世界を舞台に対峙し、ソビエト崩壊後は米国が唯一の超大国として君臨していると言うのが現代史の通説、今更老大国の王室を過大評価するのは如何と言うご指摘は重々承知の上で推論しているのですが、まず「米英の特別な関係」と言うのは存在しないのではないかと思われます。

米国が共産主義や社会主義に極めて非寛容(ソ連を承認したのは1933年で当時の主要国の中で最後、因みに日本は1925年、大英帝国が1924年、日英同盟解消は1923年)なのに対し、英国はこれらの政治思想に極めて鷹揚です。

中華人民共和国(中共)は毛沢東が天安門広場で建国を宣言したその日に承認していますし、米国が音頭を取ったモスクワ五輪辞退に応じず、西側主要国では唯一参加しています。

米国もフォークランド紛争で事態を傍観し、英国は孤軍奮闘を強いられました。

そもそも、大英帝国にとって米国は「反逆者」であり「共和国=王政否定」主義者です。

ですから両国は「家庭内離婚」のような状態ではないかと推察されます。


ですが腐っても鯛、第二次世界大戦で疲弊した英国には、米国にはない強みがありました。

まず「英国連邦(コモンウェルス)」の存在、英国を筆頭に53か国、唯一の世界規模の同盟です。

それから、これは英国の利点と言うより米国の弱みなのですが、食い詰め者とお尋ね者(宗教的異端もこれに含まれます)の寄り合い所帯、民族的にも多岐に亘りますし、しかも「母国(欧州諸国)」への郷愁が強い人間集団です。(ですから今のオバマ大統領の様に、米国の国益を損ねても己の名誉と名声を優先する人物が後を絶ちません)

加えて、出る杭は打たれるの諺通り、頭越しに命令する輩(=超大国)は誰にとっても頭にくる存在、刃向かう勢力に事欠きません。

と言っても、終戦直後の大英帝国を取り巻く環境が最悪であったことは否めません。

旭日の勢いの米国に対し、疲労困憊で身動きの取れない英国、米国の覇権を阻止するには並外れた戦略が必要となります。

(続く)

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by dokkyoan | 2016-03-05 17:36