世を毒する言動、空疎な報道・社説・論説等に遠慮仮借なく鉄槌を下します。


by dokkyoan

明治維新の特異性

再録しますが清朝(=大清)滅亡以前の中国の社会構造は次の通りでした。

皇帝(=名目上絶対権力者)

官僚(宗族階級=実質的国家主権保有集団)

胥吏 + 軍人

庶民(農民) (+ 裏社会)


これが「受け皿なき革命」こと辛亥革命によって、皇帝の部分が空席になり、しかも誰も受け皿となるだけの器量も見識も持たぬ連中しか、政治の舞台には残っていませんでした。

しかも科挙の廃止により宗族階級(士大夫層)は階級としての裏付けを失い、代わって洋務運動の残党つまり軍閥が保有する銃と、列強から借金してまで購入した兵器で武装した連中が浮上し、同時に国家としての抑えが利かなくなったことで裏階級社会にも政治への干渉の機会が与えられることになりました。


つまり横一線とは言いかねますが、宗族階級、軍閥、裏社会による「空席争奪戦」が始まったことになり、まず武力を持っている者が先行しますから、軍閥による群雄割拠=究極の無政府状態寸前から中国の「近代史」は始まります。

皮肉なことに軍を維持するには幕僚、もっと言えば官僚を必要としますが、官僚組織を形成し得るのは宗族階級ですが、形の上だけでも束ねる存在が「空席」と言う未知の境遇で打って出ることは出来ません。

それに先立つ物がありません。

当時(厳密にはもう少し遅れて)中国に出現したのが買弁資本で、中国では評判が悪いですが、資金も無ければ技術も人材もないのですから、明治維新の真似をしなければ借金しかありません。

ですが列強、殊に大英帝国が気前良く金を貸す訳がなく、手先を通じて吸い付くせる物は取り込んだでしょうから、極端に言えば中国全土の富は上海に集まることになります。

その富の集積の役目を担ったのが裏社会であり、永らく中国史から疎外され続けた客家と思われます。

(続く)
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by dokkyoan | 2011-09-30 05:20